ウエルフェアみやざき総合研究所

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書籍販売のご案内-人生は、いま、夕焼け。-

これは私の母の95歳の誕生日プレゼントとして、聞き書き作家の小田豊二氏に依頼して平成27年5月24日に発刊した本のタイトルです。小田氏は「聞かせてください、あなたの人生」をライフワークに、三木のり平さんや中村勘九郎さん、淡路恵子さん、ジェリー藤尾さんなど芸能人の人生を聞き、その人の語り口調で文章化して、これまで多くの作品を世に出してこられました。

 

 私の母は大正9年5月24日に宮崎市旭通商店街で細見商店という菓子商を営んでいた私の祖父、細見達治の長女として生まれました。10歳の時に母の母、すなわち私の祖母が家を出たため、「ばあや」と「ねえや」に食事や身の回りのことをしてもらいつつ、3人の弟と1人の妹とともに幼稚園、小学校、女学校時代を過ごしました。女学校卒業後は花嫁修業の傍ら、細見商店の手伝いをしており、嫁に出したくなかった祖父の達治の意に従って、当時の細見商店の番頭をしていた私の父と結婚しました。戦後は細見商店を出て夫婦で金物店、タクシー会社など起業し、それなりの成功を収めましたが、父とは価値観の違いから40代半ばに離婚しました。その後は反物の仕入れ販売の仕事や母の弟が経営する会社の手伝いなどして私と姉を育ててくれました。私が高校3年生の冬、大学進学を建築学科から医学部志望に切り替えた時、母は「医者なんかになってもつまらん」と反対しました。私は何とか母を説得して医学部に進学しましたが、母がこれを受け入れるのには少しばかり時間がかかりました。

 「人生は、いま、夕焼け」に書かれた多くのエピソードは私が母から何回も聞かされたことばかりです。しかし、小田氏から聞き書きという方法で本にまとめていただいたことで、あらためて母の価値観や生き方をより深く理解することができました。

 また一方では、母は自分の人生に納得していることもわかりました。人は誰でもある程度の年齢に達した時に自分の人生を振り返り、自分の起こった様々な出来事を整理、統合することで平安な死が迎えられると言われています。これは回想法という心理療法の中のライフレビューと言われているものですが、この本を見て、母の中でそれが見事になされていることに私は大きな安堵を覚えました。

 

「人生は、いま、夕焼け」は書店での取り扱いは行なっておりません。購読をご希望の方は、お問い合わせフォームまたはお電話(0985-41-6540)にてご連絡ください。

「人生は、いま、夕焼け」四六版240頁ハードカバー 1,200円(消費税・郵送料別)